道の駅近くの穴場水辺。浮き島が幻想的
古楽器の重奏にうちふるえるような潤いのある植生が織りなす幻想曲のような水辺は、湖畔にたたずむだけでしっとりとした情緒で身も心も包んでくれる。
観音沼森林公園として整備
観音沼は国道沿いにある道の駅から、真南の方角わずか1.2kmのところにある天然の沼沢。その名を冠した観音沼森林公園の主構成要素となっているが、遊歩道、トイレ、駐車場など最低限の整備にとどめられおり、よく古来の姿を残している。
道の駅から峠越えのトンネルとは反対方向に国道を少し下ると大鹿沼山を巻き上る1.5車線路がある。この道を観音山の方へ向かっていくと何の苦労もなく観音沼の立派な駐車場に着く。ただし道から直接、沼は見えない。
ここからは徒歩だが、1分とかからず観音山と大鹿沼山とのあいだのくぼ地に周囲1kmほどの湿原状の生命感あふれる沼が姿を見せてくれる。
1.2kmの沼周回コースで手軽な散策を楽しむもよし、少しもの足りない向きには、9種類の遊歩道が用意されており全長は3.2kmに及ぶ。好きなコースを組み合わせるのもいいだろう。
紅葉の季節にもぜひ再訪してみたい水辺である。
浮き島
水面は水生植物で覆われ、ところどころに浮き島も漂っていて、明るい雰囲気の中に原生的な神秘性が織り込まれている。
立地と形態
甲子山のなだらかな山腹、大きな谷の右岸段丘上に立地にあるため、明瞭な流れ込みは見あたらない。
湧水がおもな水源と考えられるが、道路をはさんで下位に湿原があるのも通常の池沼とは逆で興味深い。
湿原
ふつうの池は流れ込み側に湿原が形成されるものだが、ここでは逆に下側に湿原がある。
十文字そば街道と鶴ヶ池
池の近くにあった看板から。
地図
池さんぽマップ
現地案内板
Googleマップ
マークした場所は道の駅。