水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

谷戸池(東京都町田)

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どこか昭和の香りを残す丘の上の静かな団地。その親水公園として、もとは農業用ため池だったものを谷戸池公園として整備。50cmぐらいの鯉がたくさん泳いでいたが、特に釣り禁止の看板は見あたらなかった。
遊歩道、あずまや、ベンチがある。駐車場なし。
周辺に3つの池があるがいずれも立ち入りできない。


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風池 | 桜池 | かも池


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谷戸池の傍に『かぎ引石』という石があり,そこに小さな子供が座っていた。通行人が一人で通ると『かぎ引をしょう』と呼びかけ,それに応じて指と指をかぎにして引っかけるや,たちまち強い力で谷戸池へ引きずりこまれ食べられてしまう。やがて妖怪の正体は谷戸池に住む河童だということになった。
 ある日,小川虎之助なる豪傑がこの河童退治に馬に乗ってやってきた。子供と指をかけるや否や馬に鞭打って走らせ河童を丘へ引きずり出した。丘の上では河童はどうすることも出来ず『助けてくれ』と哀願しました。助けてくれれば骨接ぎの秘伝を教えるというのです。
 そこで虎之助は、河童の命を助けてやる替わりにその骨接ぎの秘伝を教わり、河童を解放して柿生の本山池に移した。小川氏はこの秘伝により江戸四谷に小川接骨医を開業したという。
『町田の民話と伝承』(町田市教育委員会)より引用