水辺遍路

訪れた全国1万1,450の池やダムを独自の視点で紹介

丸沼(群馬県片品)

丸沼堰堤、丸沼ダム。

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重要文化財の丸沼堰堤。無料のドラム缶いかだで対岸に渡れる。

日本最大のバットレスダムが堰く、巨大へらぶなの棲む池。

奥日光の湖沼群のひとつであるが、関東で唯一かつ国内最大のバットレスダム・丸沼堰堤(丸沼ダム)によって堰かれた貯水池でもある。この堤高31mのこのダムはなんと国の重要文化財と土木遺産に認定されている。
一帯の水源林も含めた広大な土地は東京電力の管理下にあるものの、丸沼の湖面および岸の一部はありがたいことに散策だけでなく釣りもできるレジャーフィールドとして開放されている。
空から見るとじつにダイナミックな地形に驚かされる。これが純粋な人造湖とは信じられない思いだったが、やはり昭和5年に東電の丸沼堰堤ができるまでは奥白根山の溶岩流で堰き止められた天然湖で、湖周および深さは現在の半分ほどだったそうだ。
湖面標高1,428m。日光を堰く東の門が中禅寺湖から流下する華厳の滝とすれば、西の門は菅沼と丸沼のあいだに横たわる襖のような壁といえようか。すごい地形である。

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奥日光の水辺 ver3.1。丸沼堰堤を描きこんだ。

丸沼には目を疑うような巨大へらぶながいると昔からいわれてきたが、近年はサクラマス、ブラウントラウトもそこそこの良型が出ている。堰体側半周以外は陸っぱりもできるようだ。レンタルボートでの釣りはできるが、マイボートやカヤックの持ち込みは禁止。
釣り客でなくとも、ビーチのような浜もあり楽園的な雰囲気の岸辺のさわやかさは格別。トイレ、駐車場、食堂、宿泊施設もある。
丸沼堰堤直下には大尻沼もあるが釣りルールは異なる。

堰堤の下にはドラム缶いかだのトムソーヤ号。

日本一のバットレスダム狙いのダム愛好家には、ダムサイトの駐車場(未舗装)が便利。国道を下っていく際に注意深く右側の林を見ていれば小さな案内道標と枝道が見える。ここが駐車場入口。

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左から、国道から駐車場への入口→駐車場→ダムサイトへの管理道→ダム下への遊歩道

駐車場からは徒歩になるが、ダムサイトへ行く舗装された管理道と、ダム下に通ずる丸沼自然遊歩道がある。遊歩道の方は10分ほど下るとダム下に出る。ここでは無料のドラム缶いかだ「トムソーヤ号」が待っている。
トムソーヤ号に乗れば、バットレスダムを見上げる絶好の撮影アングルが得られるだろう。
対岸側から大尻沼のビーチに歩いて行くこともできる。なかなかマニアックな水辺だが、外国人、特に中国人観光客が多いことに驚いた。

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日本最大のバットレスダムである丸沼堰堤。ダム下流側の池は大尻沼。


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堰堤直下にはドラム缶いかだのトムソーヤ号で対岸側に渡れる。

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トムソーヤ号の案内。下は動画。


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釣り期間 4月23日〜11月30日(日出より日没まで)
料金 2,160円(中学生以下1,080円)
日出より日没まで
ボート 平日 2,800円・土日祝 3,200円
禁止事項:ボート持込禁止・こませ釣禁止・草木等採取禁止・林地内や湖畔、湖畔周辺でのテント、焚き火禁止・ポイ捨て禁止。発電所から対岸を結ぶ、国道側は岸釣禁止区域。
ルアー/フライ/エサ釣(レインボー・ブラウン・イワナ・サクラ)


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案内板。


マークした場所は駐車場。