おおやとのせき。(読み不確定)
大谷戸の堰は、温暖な三浦半島南部、三方を雑木林の小丘陵に囲まれ、谷戸が扇状に開けていく側にある農地を潤す農業用ため池である。
古くから地元の釣り愛好家によって地道な維持管理がなされており、これだけの設備を作り上げてきた努力には頭が下がらずにはいられない。
畑の広がる谷戸のいちばん奥に立地し、周囲は完全に雑木林に囲まれており、ちょっとした秘境のおもむきである。小さな池ながら各所に釣り桟橋をはじめ、固定釣り台が設置されており、歩いては行けないような釣り台にも、細い一本橋で渡ったり、雑木林の崖をつないだ手製の橋をこえていったりと、とにかく楽しい。
2013年11月撮影
<釣り>(2014年5月改稿)
切り立った谷間にあるため、どんな強風の日でも穏やかな釣りができ、冬場でも温暖。
水位は年間を通じてほぼ安定しており、マディーな水質で深さは13尺で1本から2本。
良型のへらぶなもいるが、マブナが多い。ジャミはクチボソ。
ごみひとつ落ちていない美しい環境から、地元の釣り師たちが大切にしていることが伺える。
駐車スペースは1~2台。ただし1台でもクルマがとまっていれば、軽自動車以外はUターンできないので、延々とバックを強いられることになる。
明記はされていないものの、底釣り規定がローカルルールとのこと。
また、どうやらこの池の常連はマブナ狙いであるらしく、せっかくへら鮒が釣れても、
「また、へらだ。へらが動いているときは、だめだなあ」
と、嘆きの声。
彼らの本命は大型で引きの強いマブナのようだ。とはいっても、釣り上げているへらぶなも、なかなかのサイズだったが。
<写真>
この道の奥に池がある。
池上空からの相模湾
池上空からの東京湾(青い屋根の建物の上に池が見える)
<更新履歴>
2011年11月初出
尺半近い美形のへらぶなに驚かされた。
2012年6月
へらにまじって、良型のまぶなもよく釣れた。
2013年8月
農繁期だが水位は安定していた。ただかなりマディーで、地元釣り師によるとほとんどマブナしか釣れないとのこと。
2013年11月
厳しい釣りとなった。クチボソのみ。
2015年10月。20cmほど減水。もじりなし。
※マークした場所が駐車スペース