水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

虫山池(神奈川県横須賀)


(2015年10月撮影)

どうしても「隠れスポット」と呼びたくなるシチュエーションの池。

西武鉄道が保有している沢山池とは丘をへだてた東隣にある虫山の池。
2012年の初掲載時(取材は2012年)には「沢山東池」という仮称で紹介していたが、2015年になってやっと「虫山池」という魅力的な名前を特定できた。
古いため池であるが、沢山池ともども農業用水の貯水池としての機能は失われており、平成になって残土処分場の調整池へと改造された。池の近くまでのびる中途半端にお金のかかった遊歩道や水路もこのとき整備されたと考えられる。

2015年に再訪したところ、遊歩道は2012年時よりも苔むし、倒木が目立ち、荒れが目立った。遊歩道は池の手前で途切れる。あとは数分の藪漕ぎ登山。笹の繁りぐあいが以前よりもひどくなっていたので、長袖に手袋、オートバイ用のヘルメットのバイザーもおろした完全武装でのぞんだ。


ここを突き進む。

笹のトンネルをかいくぐってしまうと、急勾配の土は踏み固められており今も釣り人がそこそこ入っていることがうかがえた。

この池はかつてはブラックバスの隠れスポットとして人気があったのだ。人気のある隠れスポットとかシークレットポイントというのは、考えてみればおかしな話だが、この池は誰が見ても「隠れスポット」と呼びたくなるシチュエーションと雰囲気をもっている。
やがて獣道を登りつめるとフェンスが行き手を阻む。穴が開けられ、踏み越えた気配が濃厚。2012年にはあったはずの「あぶない! いけに、はいらないようにしよう。」の看板も消えており、かわりに鉄パイプの柵が追加されている。これは柵というより、フェンスを越えるよい足場として機能している。



マークした場所は沢山池の駐車場(簡易トイレあり)

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<2012年2月撮影>