水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

埼玉鴨場(埼玉県越谷)


インベーダーのような形の池の正体は、宮内庁にあり

地図で見て仰天した。昔懐かしのコインゲームのインベーダーを思わせる不可思議な形。
じつは宮内庁が所有・管理する全国に五つ(現存は四つ)の鴨場のひとつ。これは鷹狩りや鴨猟を行う特殊な用途の池である。
池から無数にのびる髭のような水路は引堀(引込堀)といい、鴨をエサで誘い込んで叉手網(さであみ)で捕獲できるように工夫されている。この狭い水路は両側が垂直護岸になっており、鴨からは周囲の様子が死角になって見えない。

網で取り逃したカモが他のカモ群に危険箇所として伝えるのを防ぐため、鷹を使って仕留めるというようなことも昔は行われていたようだ。


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特別公開日には県外の一般客も抽選で見学が可能に

皇族が海外などからの賓客をもてなす場になっていることから、鴨場敷地は塀と柵で覆われており、一般客は入ることができない。地域住民には特別公開日などわずかながら門戸が開かれていたが、2016年から県内外の一般客も抽選で特別公開日に入ることができるようになった。
2023年3月にはコロナ禍で休止していた特別公開日を埼玉県民限定で再開した。

http://www.kunaicho.go.jp/info/kamoba-kengaku.html

元荒川河川敷から見た鴨場

鴨場には越谷梅林公園が隣接しており、こちらは無料でいつでも入ることができるほか、駐車場、トイレも用意されている。


越谷梅林公園


駐車場と案内板


マークした場所は駐車場。