ぬのめこ。布目ダム。
奈良の釣り天国として名高いダム湖。
奈良市街地から30分もクルマを走らせれば到着するアクセス性のよいダム湖でありながら、マイボートを持ち込んでの釣りができる奈良屈指のフィールドが布目湖である。
ブラックバスのほか、へらぶなはまんまるの体型の良型が釣れると聞いてからというもの、いつかは竿を出したいと思っているうちに五年の歳月が流れてしまった。
湖周は全周にわたってクルマで移動できる道路があり、各所に駐車場や駐車スペースがあるだけでなく、ボートスロープつきの駐車場もあることからマイボートを手軽に出艇させることもできる。
バス釣りならボートやフローターもめずらしくないが、ここ布目湖で印象的だったのは、へらぶな釣り師までマイボートを持ち込むことである。荷物が多いだけでなくボートを固定する必要があるへらぶな釣りでは、マイボートを出してまで、というのは他ではあまり見たことがない。陸っぱりポイントもあちこちにあり、さらには釣り桟橋まで用意されているにもかかわらず、あえてマイボートを出す釣り師がいるのは、その労苦にこたえてくれるだけの豊富な未踏ワンドと美形の魚が待っているからだろう。
平日から釣り人は多いが、ポイントは多いので場所を選べば静かな釣りもできる。
湖面を眺めていると、へらぶなのもじりがあった。銀色に輝いたのは噂にたがわぬ団扇(うちわ)のような丸い魚体。誘われて竿を出す。
五時間やっても釣れるのはニゴイばかり。周囲には次第に釣り人も増えていったが、ついに竿を絞る姿は見ることができなかった。
こっちがだめなときは桟橋の方は調子いいはずだと地元釣り師が言っていたので、日や場所によってかなりムラがある釣り場なのかもしれない。
それでも最初に目にした、水面に躍り出たまんまるの魚体は今でもくっきり目に焼きついている。
竿を片付けていると、巨大な野鯉が足もとにやって来て、しばしとどまっていたが、そのうち水深くへと消えていった。
主堰体と堰体横駐車場。
バスの着き場になりそうな岩礁帯。この横にボートスロープがある。へら師も多いのでトラブルに注意。
ボートスロープ前の駐車場。
湖西側のさざなみ広場の釣り桟橋。
釣り桟橋横の駐車場とトイレ。
インレット側は水面も近く陸っぱりポイントが多い。
湖中ダムと呼べそうな副堤。主堰体および副堤近くは釣り禁止区域。
竿を出したが、ひたすら釣れるのはニゴイばかり。この日、へらぶなには会えなかった。
案内板。釣りには遊漁料(日券1,000円)が必要。現場売りは1,500円。バスも含め全魚種が対象。
マークした場所はボートスロープのある駐車場。
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