水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

仙香池(滋賀県東近江)

せんこういけ。

標高983mの仙香山の山頂近く、牛の背のようなやや広い稜線上にある天然の山池。池をのせた西側斜面はなだらかな一方、東側斜面は切れ込むような急崖。そんなダイナミックな池まわりの地形も魅力。
仙香山頂と南峠の150mほどの間の登山路沿いに立地するので登山の労さえ厭わなければ会うのは難しくはない。
形状はヒョウタン状で細長く、流入流出口ともに不明瞭。水源は表層水および湧水と思われるが成因は不明。三重県の県境からわずか10mほど滋賀県側にある。
空撮していて気づいたが、仙香池のやや下側、仙香谷の源流にもなっている湿原に明瞭な池影が認められた。登山マップにも池名は出ていないので、「南峠の池」という仮称をあてた。
また、八風峠近くにも池影らしきものを確認。こちらは「八風峠の池」と仮称をあてた。今後、調査を継続したい。
このあたりのグループリーダー的な山は三池岳になろうかと思うが、さすが「池」のついた山名だけに、名の由来となった「御池(お菊池)」をはじめ、気になる池が点々としている。
都市から近くて比較的、攻略しやすい山池群であるが、夏期はヤマビルが出るという話もあり、雪が消えてから6月までと10月から冠雪までが最適シーズン。


作成途中の鈴鹿山脈の山池マップ(ver1.0) 右手に高塚溜、勘四郎溜。



 

八風峠の池(仮称)

誤認の可能性もあるが、地形的にも池らしいと思われる。
それにしても魅惑的な鈴鹿山脈のダイナミックな地形美。



 

南峠の池(仮称)

こちらはほぼ確実に池が認められる。山岳地図上でも「湿原」との記載あり。
また流れ出しがあり、下るにつれていつくもの沢を集めながら仙香谷を形成している。




 

三池岳の周辺

八風峠



三池岳