水辺遍路

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桝水地蔵尊の名水(鳥取県伯耆)


枡で計ったように正確な水位の水たまりに由来

霊峰・大山(だいせん)の中腹、桝水(ますみず)高原に立地する名水の人工池。
もともと枡で計ったように水量が一定の水溜まりだったことに因むという。以下、現地の案内板より。

桝水
いつの頃からの知る由もないが、この地に小さな水溜りが出来た。年中水量が、枡で計ったように変らぬので村人たちは桝水と呼んでいた。
元緑九年の春、大山寺に伺候した村人はこの水が涸れているのを知り
不吉の兆として心を痛めたが、その年から凶作が相つぎ、餓死者は七十三人に及んだ、と伝えられている。
享保五年、作州の行者宗真は、この水溜りを桝形にしつらえ地蔵菩薩を刻んで四十八隔夜念仏を修行し、村人たちは桝で造った杓で水を献じて、慈悲の祈りをこめた。
それ以来、この地と村落をつなぐ約一里に延びる二百余町歩の原野も
枡水原と呼ぶようになった。



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