一二郎池。
東京大学教養学部の構内にある池。
駒場池は「駒寮」(こまりょう)と呼ばれていた学生寮の奥のくぼ地にある。駒寮は一棟をのぞき壊され、新しい建物に生まれ変わっていた。
教養学部は文系、理系を問わず東大に入学した全学生が一、二年を過ごす。それと関連があるのか、池の愛称は「一二郎池」。
2008年に荒廃した池は遊歩道などが整備されビオトープ化されたが、その際の調査資料によると正式名称はないとのこと。明治時代は農学部の養魚池だったという話はあるが、それ以前に生活用水等に利用されたかについては分からなかった。
整備される前は、学生でさえこの池を見た者は少なかった。一二郎池という池があるという噂は聞いていたが、どこにあるかも知らなかったし、池を見ると留年するという学内伝説があることも知らなかった。
三年になると多くの学生は駒場を卒業し、赤門で知られる本郷のキャンパスへと移ってそれぞれの学部へと進学するが、そちらの構内にある池は「三四郎池」と呼ばれている。
一棟だけ残っていた駒場寮。寮としての機能はすでになく、学生会館のように使われているようだった。この奥に駒場池がある。
池の流れ込み。
池はキャンパスより一段、低くなったくぼ池にある。