いんげつち。
京都東本願寺の飛地境内にある渉成園の庭園池。
池名の「池」を「ち」と読むのは、金閣の鏡湖池(きょうこち)、龍安寺の鏡容池(きょうようち)をはじめ、京都の庭園池でまま見られる。
江戸時代に作庭され今なお「育てている」という「サグラダ・ファミリア」ばりの息の長い池時間が流れる。
国指定名勝。
平安時代、海水を運ばせて奥州塩釜をモデルに作庭され、今は所在が分からなくなっている幻の池「六条河原院苑池」の後継ではないかとの説もある。
入園料500円。訪れた2021年は、じつに44年ぶりとなる水抜きに出会うことができた。今回の水抜きは池底にたまった泥の浚渫および護岸の乱杭交換を行なっているとのことだったが、工事フェンスに掲げられた案内板が内容充実でよかった。ぜひ工事後も恒久的な案内板に格上げしてもらいたいものだが、どうなっただろう。