【ちよだいけ / 水分れ鏡池】
本州一標高の低い分水嶺の池
「水分れ鏡池(みわかれかがみいけ)」との愛称で地元カメラマンに絶景撮影スポットとして人気が高まっているという千代田池。
この池、絶景だけでなく地形マニアが色めきたつ「本州で最低の中央分水界」のそばに立地している。どういう意味なのか見ていこう。
本州「最低」の分水界とは
谷中(こくちゅう)分水界と氷上回廊
降った雨が日本海側に流れるか、太平洋側に流れ下るかの分岐ラインで、通常は「分水嶺」(ぶんすいれい)という山岳稜線が大部分を占める。北海道をのぞけばこの分水ラインが平野を通る(※谷中(こくちゅう)分水界)ことはまれで、標高95mの石生の水分かれは本州一低い。
瀬戸内海(太平洋側)と日本海の間が山に隔てられておらず、平地でつながっているエリアを「氷上回廊(ひかみかいろう)」と呼ぶ。
ヤマメとアマゴの混在
瀬戸内海側(太平洋側)を生息域とするアマゴと日本海性のヤマメ(アマゴとヤマメは近縁種)の両方が生息する。
古代湖の決壊が河川争奪に
ロストレイクの氷上盆地と福知山盆地
氷上盆地および福知山盆地は古代湖が消失した場所と考えられている。この巨大湖の決壊が河川争奪を引き起こし氷上回廊の形成につながった。
いそ部の石湧水
池の少し山側には、いそ(山へんに石)部(いそべ)の湧水の池がある。古来からの湧水口で干ばつでも涸れない。雨乞い神事も行われてきた。神社あり。
千代田池の形態
景観
堤体
池下の水路(高谷川)
氷上盆地は高谷川の扇状地。周辺の土地より高い天井川のようにも見える。これが分水界になっている条件のひとつでもあろう。
藤の木橋の大蛇伝説
駐車場
Googleマップ
マークした場所が水分れ公園の駐車場。