今神の御池（山形県戸沢）

剥き出しの崖の衝立のような岩熊山に抱かれ、ブナ森に囲まれた湖面標高400m、周囲長630mの神秘の天然湖。
最大水深7mほどというが火口湖であろう。尾根をはさんだ東側には肘折カルデラが広がる。
山岳修験の地でもあり、池への登山口となっている今神温泉は別名、念仏温泉。観光客は受け入れておらず、一週間以上の長期滞在が前提で皆、湯につかるときは念仏を唱えるという噂だが、今どきそんな秘湯がほんとうに存在するとすればすごい。
ブナが紅葉する季節の御池はくれないに染まる。そんな折、岩熊山の稜線から見おろした息を呑むような池の姿を、いつか必ず見てみたい。

マークした場所は登山口（今神口）。