水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

桃泉貯水地(群馬県榛東)

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榛名山麓のゆるやかな東向き斜面に立地する榛東村には矩形の貯水池が数十もある。
中でも頭ひとつ抜きん出て高い場所にあるのが、この桃泉貯水池。
この厳重なガードといい、門扉の紋章(村章?)といい、上水道用を思わせるものがあるが、とにかく榛東村の貯水池群はヒントが少ない。
このあたりは池名に「貯水池」を付す傾向が強い。人工感の強いコンクリ池が多いことも確かだが、とにかくどの池も「○○貯水池」。
麓へと下ったところに上水道貯水池が点在しているので、ここがそれらのボス池?
池は有刺鉄線付きのフェンスに囲まれ、立入禁止。
駐車スペースあり。
アプローチ路は1.5車線の舗装路。

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アプローチ路からの景観


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上の立入禁止看板は村と警察署の連名であるが、もうひとつ「相馬ヶ原事業所」という、ちょっと何者か想像しにくい組織名が記されている。
群馬県オフィシャルサイトによれば、軍の演習場として爆弾や砲弾が使われたため水源に悪影響を及ぼし農地も荒廃。その補償として農業用設備が造られたとの興味深い記述があった。となると、この池は農業用?


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駐車スペース

県営障害防止対策事業相馬原(そうまがはら)地区

 榛名山麓南東斜面に広がる相馬ヶ原は、明治43年から陸軍、戦後は米軍などの演習場となっていました。米軍による重火砲の実弾射撃や重車両の頻繁な往来が行われた結果、場内が荒廃し、周辺における水田659ヘクタールの用水源が極度に枯渇しました。
 そこで、相馬ヶ原演習場に係わる用水補償工事を昭和30年から始め、第1次計画から第3次計画までは、主として既存ため池がかりの用水対策を行い、昭和54年からは、第4次計画として、河川・渓流から直接取水している水田地域における用水不足の解消を目的に整備を行いました。さらに、平成17年からは第5次計画として、これら施設の老朽化に伴う改修工事を実施しています。
(群馬県のオフィシャルサイトより)