水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

須田貝ダム(群馬県みなかみ)

洞元湖。
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地元の俗称がダムの正式名称にとって替わった珍事例。

利根川水系八ダムのひとつで、「日本初の完全地下式発電所」「利根川ではもっとも早く完成したダム」(もっとも早く着工したのは藤原ダム)という目玉をもつダムである。
おもしろいことに、もとは地元の人たちに使われていた「須田貝ダム」という通称が、正式名称だった「楢俣ダム」にとって変わったというが、これにはちょっとした事情がある。
このダムは利根川本川に楢俣川が合流する立地にあり「楢俣ダム」と名付けられたものの、のちに楢俣川の2kmほど上流に新しいダムが建設された。楢俣川そのものにあるダムなので、これこそ楢俣ダムとすべきところが、すでに下流に楢俣ダムがあるということもあり読みは同じで漢字の異なる地名「奈良俣」(ならまた)をダム名として採用。
しかし両貯水池はほぼ連結しているような状態なのに、ダム名が「楢俣」と「奈良俣」でどちらも「ならまただむ」。紛らわしいというか混乱を招くこと必然ということで、通称であった「須田貝ダム」が正式名称に昇格。
それから・・。
ダム名のみならず、貯水池名「洞元湖」の方にも、同じ読みながら漢字の異なる水辺があった。長野県佐久にある「洞源湖」。

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堰体。
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