水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

向道ダム(山口県周南)

こうどうだむ。向道湖。
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日本でもっとも古い多目的ダム。

県が管理する多目的ダム。しかしながら計画、施工は泣く子も黙る内務省
内務省といえば、国全体の警察、土木を含む行財政、国家神道を掌握した官庁の中の官庁、今ではありえないスーパー官庁である。そのあまりの権力の大きさに戦後、GHQによって解体された。
向道ダムは昭和15年(1940年)の完成後、県に管理が委ねられ、内務省直轄ダムとはならなかった。このため、最古の国営ダムの地位は翌年着工される田瀬ダムに譲ることになった。

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それでも国内に現存するもっとも古い多目的ダムとしての地位は変わらない。同じ時期に造られた内務省直轄の兄弟ダムとして、青森県の沖浦ダムがある。山口と青森だから本州の最果て同士。完成は向道ダムが早かったが、計画は沖浦ダムの方が早いという微妙な間柄でもある。
沖浦ダムは残念ながら、1988年に完成した浅瀬石川ダムの完成により水没した。
向道ダムには走りやすい国道が沿っているが、国道からダムは見えない。ダム湖に沿う狭い道へと降りる必要があるが、このアプローチルートはけっこう分かりにくく、地図やカーナビと注意深くにらめっこしながら慎重に進んだ方がよい。
ダムカードは管理所で配布している。管理所横に数台分の駐車場あり。

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下は駐車場。
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マークした場所は駐車場。