水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

浮島沼(静岡県富士)

浮島ヶ原。

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東海道五十三次の「原宿」。富士をバックに描かれている湿原は当時「浮島ヶ原」と呼ばれた須津湖をはじめとした湿原群と思われる。

富士市の国道1号線は、昔からクルマの流れがとんでもなく速い。なんせ富士が太平洋にむかって差し出した長く広い裾を横切って一直線に抜けていくのだ。今でこそ工場がぽつぽつ立って信号が増えたが、学生のころはオートバイで脇目もふらず駆け抜ける区間だった。
そんなわけで国道が貫き、田畑と工場以外に目に入るものもない茫漠とした野が、浮島ヶ原という湿原だったということを知ったのは、ごく最近のこと。しかも富士五湖を含む富士八海のひとつに数えられる浮島沼(複数の沼の総称)という歴史ある水辺であり、東海道五十三次にもしっかり描きこまれていた。ウナギの好漁場でもあったという。
現在は湿原の一部が国道一号線沿いに保全され公園化されている。駐車場もあり、園内は木道が設置されている。アメリカザリガニ釣りや犬の散歩に関してのローカルルールがユニーク。絶滅危惧種のサワトラノオが多く自生していることから、群生地として富士市指定天然記念物となっている。

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ザリガニ釣りと犬の散歩に関する規定。


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案内板。
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駐車場。


マークした場所が駐車場。