水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

蛇抜溜池(岐阜県瑞浪)

じゃぬけためいけ。
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「蛇抜」(じゃぬけ)という名に度肝を抜かれた。
信州などで山津波、土石流を表す言葉である。蛇抜から人の暮らしを守るために砂防ダムを造るのであり、しかも砂防ではなく「ため池」ということなら、そんな名前を付けるだろうか。
その実態は堤高18.2mのコンクリート堰堤が堰く農業用貯水池。砂防ダムの転用タイプではないとの報告もある。
空から見ると、なだらかな集水地形で、とても土石流が多発するようには見えないのも不思議だ。
さらに溜め池であれば当然、最低限、軽トラで入っていける管理ルートがあるはずだが、明瞭なアクセス路がなく、たどり着いた猛者も最後は徒歩で行ったそうだ。
それでもゴルフ場の芝生が池のすぐ30m横まで迫っており、レジャー開発の旺盛さに驚く。

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周囲の地形。なだらかに見える。


マークした場所がアプローチ路入口か。