水辺遍路

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栗山配水塔(千葉県松戸)


有形文化財&土木遺産認定なのに現役で働く配水池

1937(昭和12)年に竣工した高さ31.9mの高架配水池。浄水場内にあり上水道用配水池としていまだ現役で稼働している。
兄弟分といえる千葉市の千葉高架水槽と同じく土木遺産および国登録有形文化財(建造物)に登録。
年に一回、桜の季節に見学会が催されている。(要予約)



千葉県企業局(旧:千葉県水道局)栗山配水塔は、県営水道創設期の昭和12年に建設され、現在でも建設当時の姿を保ち、現役の配水塔として稼働しています。
千葉県では、昭和の初めごろから、交通機関の発達による東京からの人口流入に伴う都市化に対し、衛生的観点から、近代水道の設置が強くクローズアップされるようになりました。1934年(昭和9年)3月31日、内務省(当時)の許可を受け、千葉県周辺及び東葛・葛南地域において、千葉県営水道創設事業が始まりました。
東葛・葛南地域においては、栗山配水塔から北方に約5km離れた江戸川水源工場(当時)で江戸川から取水し、浄水処理した水を送水ポンプにより栗山配水塔に揚水し、塔の圧力によって浦安町や検見川町(いずれも当時)などへ配水していました。
栗山配水塔は、円筒形の胴体にドーム状の塔屋が被さり、頭頂部には4本柱の換気口が備わっており、また、周囲のテラスは配水塔全体の意匠を引き締めています。バランスのとれた美しいたたずまいは、太平洋戦争においても攻撃をまぬがれ、ほぼ竣工当時の姿を保ちながら、千葉県営水道及び周辺地域の発展の歴史を見つめてきました。
この栗山配水塔は、平成18年度に土木学会選奨土木遺産として認定されました。これは、平成15年度に認定された千葉高架水槽(千葉市中央区所在)に次いで、県営水道2施設目の栄誉となります。
平成29年度には、千葉分場1号配水池(千葉市中央区所在)と共に、国の登録有形文化財(建造物)にも登録されました。


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