こぶちだむ。小渕ため池、小渕防災溜池、可児川防災小渕ダム。
古城のような堰体。真ん中に刻まれた石段が魅力的だ。
日本最古のロックフィルダム。
2013年11月、岩手県の山深くに東北最大のダムが完成した。このことが遠く離れた岐阜県可児にあるこのこじんまりとした防災ダムに「日本最古」の称号を冠する結果をもたらした。
それまで小渕ダムは「日本でもっとも古く完成したロックフィルダム」だった。というのも岩手県に「日本でもっとも古くに手がけられたロックフィルダム」である石淵ダムがあったためである。分かりやすく言い替えれば、工事が先にはじまったのは岩手の方だったが、完成が先だったのは小渕ダムだったという理屈である。工事開始をもって日本最古とするか、工事完成をもって最古とするかは識者でも判断に迷うところであった。ところが石淵ダムの方は2013年に完成した胆沢ダムに呑み込まれてしまうかたちでその役割を終えた。ライバルが没したことで小渕ダムは堂々「日本最古」となったわけである。
なお、ロックフィルダムの黎明期を飾ったコンクリート表面遮水壁型ロックフィルダムだが、国内での施工事例は少なく、この小渕ダムのほかは皆瀬ダム、野反ダムとかなり稀有な存在である。
こじんまりとした水辺で釣りも。
地元の漁協がトラウト類を放流しており、釣りをするには遊漁料が必要。ルアー釣りは禁止。左岸インレット側に、へらぶな釣りのようなスタイルで竿を出す釣り師が何人か見られた。
駐車場は左岸側に二ヶ所、右岸側県道沿いに一ヶ所ある。
駐車場と案内板
マークした場所が駐車場