いむたいけ。いむた池。
この水辺でしか出会えない独特の景観。
「藺牟田池の泥炭形成植物群落」として国の天然記念物に指定されてから100年近くがたつ老舗の水辺であるが、池を会場とする納涼花火大会の折をのぞけば意外にひっそりとしている。
ぽっこりぽっこりとまるみを帯びた外輪山に取り囲まれた山上湖で、他では出会うことのできない独特の表情をもつ。
外輪山は湖畔から何本も登山道が設けられているだけでなく、外輪山を一周することもできるようなので、いつかその高みから池をじっくり見おろしてみたいものである。
ホテルと売店、貸ボート、キャンプ場のほか生態系資料館があるが、どれも少し古びて落ち着いた雰囲気。一周3kmの池周回路があり、徒歩でも小一時間、レンタルサイクルでも気持ちいい。トイレのある観光駐車場近くの売店で借りられる。
鯉、ウナギ、鮒、ブラックバス、ブルーギル、ライギョなどが生息。釣り禁止区域も一部設定されているが、釣り自体は可能。外来魚駆除目的の釣り大会では優勝者は50cmオーバーのブラックバスも出ている。
火山活動に由来する天然湖ではあるが、形成時期がかなり古いのか、湖底は泥炭層の蓄積によって全体的に浅い。浮き島状の小さな島が点在し、特に湖の西側は湿原の様相を呈している。
白鳥飛来地であるとともに、ラムサール条約指定湿地でもある。
マークした場所は駐車場。