かいいけ。甑四湖。
地元民が怖れた「二重底」の正体は。
数千年前の島の山体崩壊によって海中に落ちた土砂が潮流で長い砂州状にのび、その後の海面降下で海岸線に沿うように現れた貝池と海鼠池。
細くせばまった水路で両池はつながっている。
また、長目の浜の玉砂利のすきまから海水が浸透しており、海とは3〜4時間遅れで干満の影響を受けるといい、浅場ではシジミが採れる。
水深は12mほどだが、6mより深い場所では古い海水が居座っており、5mより浅い場所では山から流入した淡水が混じる。淡水と海水の間の層に、世界でも七ヶ所でしか見つかっていないクロマチウムという原始的な細菌が繁殖しており、これが中間層に赤いカーペットのように広がり、地元の人が怖れた「二重底」を現出させている。
見る場所によって、さまざまな表情を見せる貝池。
県道は走りやすく貝池の眺望もよい。
貝池と海鼠池を隔てる堤の上は歩ける。
水辺遍路謹製マップ