水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

唐桶溜(栃木県芳賀)

かろけのため。
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(2013年10月撮影)

へらぶなを狙った地元釣り師がインレット側に竿を出すが、2013年10月の訪問時は水抜きを行っていて、わずかに残った水たまりに数匹のコイが背びれを出してもがいていたが、じつはこれ、この地域の歴史とかかわる秋の風物詩ともいえる光景である。

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池では1970年代まで鯉の養殖が行われており、周辺各戸が出資しあって幼魚を放流し、秋彼岸の前後に池干しを行なった。獲った鯉は出資口数に応じて分配した。生き血も珍重されたようである。池干しの日は決行直前まで秘密とされた。なお、この地域では池干しのことを「ため干し」と呼ぶ。
全国ため池100選選定。
駐車場、トイレ、芝生広場、遊歩道、見晴らし台あり。

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池の周囲には車路および遊歩道がめぐらされており、ハイキングコースも設定されている。
西岸側の芝生広場はバーべーキューを楽しむ人々でにぎやかだった。

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※マークした場所に駐車場