水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

母子大池(兵庫県三田)

もうしおおいけ。

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インレット側にはラクウショウが足を水にひたしていた。

ラクウショウ群落がひっそりと立つ池畔。

長年の浸食によって角がとれ、丘陵状になった山が点在する標高400mの台地に立地し、大正から昭和にかけて四つの沢の合流地点に築造された溜め池。この池は堰体側よりもインレット側の方が平地が広がってアクセスしやすいという点で、通常のダムや池とは勝手が異なる。
山の中の貯水池へ行く際のセオリーどおり、堰体側からアプローチしようとすると狭い道を進んだ上、未舗装林道へと入っていかねばならない。
ところが流れ込み側の一方は平地がつづいて集落へとつながるので、お茶工場横の一本道で700mも進めば池畔の駐車場に着く。この未舗装の駐車場から先は一般車は通行できないが、散策路として整備されているので徒歩なら堰体まで通じている。この道は母子大池の散策路の一部として、あえて舗装していないとのこと。

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母子大池は、インレットから先が谷戸状に平地がつづく。堰体横には毎年、神事を行う水神様を祀った小広場も確認できる。

堰体はダムスペックは余裕で満たしていそうな立派さ。洪水吐や流路もかなりしっかりしている。池には景観を損ねるような無用な柵などはないが、貯水池内への立ち入りおよび釣りは禁止。
池畔に立って驚いたのは、ラクウショウ群落。福岡県の九大の森にある池が突如、SNS映えで有名観光地になった際の立役者が、このラクウショウであった。野鳥観察小屋もあって、のんびりできるし、4kmのハイキングコースが設定されている。
タケノコのようなラクウショウの木根がにょきにょき生える流れ込みは、せせらぎになっており、水遊びをする家族も見られた。
3年に1度の水抜きを行う際には、魚のつかみ取りなども開催されるようだ。

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流れ込みのせせらぎには、ラクウショウの木根がにょきにょき。


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母子カチャダニ池?


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インレット側から見た母子大池。めずらしいトンボも自生していた。


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母子大池の散策路。


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駐車場と釣り禁止看板。


マークした場所は駐車場。