ぜんじんぬま。
紅葉と湖面に映る逆さ鳥海山のビュースポット。
紅葉に包まれた森閑とした湖面に、逆さに鳥海山を映しだすことで地元写真家のあいだでは昔から知られている善神沼。
百名山・鳥海山登山のマイナールートである猿倉登山口へ向かう舗装林道の途上にあり、狭隘な山道の奥にあることから穴場的な存在だったが、近ごろはSNSとの相性のよさから注目度がにわかに上がった感がある。
それでも目立つ案内板もなく、池への入口に一、二台程度の駐車スペースがあるだけなので見落としやすい。道ばたに立つ小さな標柱に「善神沼」と記され、ここから獣道を歩いて40mほどで木々のあいだから水面が見えた。
こんな穴場的な神秘性に妙味があるのか若い人の感覚は分からない歳になってしまったが、逆に大々的に観光化されてしまうとSNSではおもしろみがなくなってしまうのかもしれない。
苦労してやって来たわりに訪れた時節がら紅葉には早く、雨と霧で鳥海山の眺望もない状態で少々気落ちしたが、足もとに目を落とすと、つがいだろうか、かわいらしいサンショウウオが仲良く連れだって水中散歩している姿に慰められた。
マークした場所に駐車スペースと湖岸にアプローチできる小径入口。
