水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

寄合池(兵庫県淡路)

よりあいいけ。山田ふれあい公園。
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淡路市エリアでも最高池密度「山田地区」の拠点池は、新世代の多目的ため池。

1万3千ある淡路北部(淡路市エリア)の野池群のひとつ。
淡路市と洲本市の境界にあたる。ここ山田地区は全国一位のため池保有数を誇る淡路市でも、もっともため池の多い地区。
その圧倒的な数に対して中小の池を活用した地域密着型の親水公園化がほとんどなされていない淡路島にあっては先駆者的な存在で、駐車場、トイレを完備し、親水護岸によって野鳥観察や釣りもしやすい。今後、こういったビジターへの開放の動きが進んでくれるとうれしい。
寄合池は地元管理のため池でありながら洪水調節機能も担っているというから驚いた。
貯水機能、親水機能に洪水調節機能を併せもつのは、通常、国営か県営の大規模な多目的ダムがほとんど。正直、農家が管理する小さなため池で多目的ため池とでもいう運用をしているケースは初めて見た。これに今、各地で建設が進んでいる小水力発電を追加したら、文句のつけようのない多目的ため池である。
治水管理を地域の土地改良区に担ってもらう事例はとても興味深い。洪水対策機能を発揮するためには、貯水とは反対に水位を低くしなければならないという相反する条件が生じるため、農業従事者の理解を得ることが難しいとは思うが、兵庫県では総合治水条例によってこれを推進しているようだ。

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洪水吐と取水設備


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駐車場、トイレ、案内板
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マークした場所に駐車場、トイレ。