水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

梅田川遊水地(神奈川県横浜)

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横浜と名古屋は都市空間に水辺を差し込むのがうまい。哲学を感じる。
ここ梅田川遊水地もおもしろい。コロナ禍で都市の水辺はにわかに脚光を浴び、大人気。ただ、ここの「ゆうすいち」の字は「池」ではなく「地」。池名は案内坂には記されておらず、「自然観察エリアの池」となっている。
「梅田川遊水」は隣にある三保第二雨水調整池の古い呼び名なので厳密には区別する必要がある。
池は二つの池が水路でつながった鉄アレイ形で、真ん中のくびれには橋が渡されてはいるが水没していて渡るのは困難だった。
余水吐かオリフィスがうまく機能していないのかと思ったが、正方形グレーチング余水吐は正常水位。となると橋の方が陥没?
ビオトープのような設計で自然護岸のような草岸に、水路部は石組みの岸のほか、観察用の出島には大きな石で岸を固めている。
これはエビや小魚のよい隠れ家になりそうだし、エビや魚を観察したり獲ったりする際の足がかりになり、水辺に親しみやすい設計が随所に光る。それだけに淀んだ水が惜しまれる。
それでも大規模な住宅街の中では貴重な水辺空間。
小物釣り師、エビ獲りをする親子連れ、野鳥写真家など、思い思いに水辺で憩う人たちの姿があった。
駐車場なし。

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グレーチングの余水吐は正常に見えるが


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橋は水没


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大きな鯉の魚影も


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観察用のせり出しの岸は大きな石が置かれている


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案内坂


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草岸に見えた護岸はよく見ると蛇籠(じゃかご)を積んでいるようです。
蛇籠について何かおもしろい話はないかなと調べてみると・・「日本じゃかご協会」なるものがあるんですね。

jakago.jp


 
マークした場所の右側の二つの池が、三保第二雨水調整池。左の二つの池は梅田川遊水池(地)。