東寺の境内北側にある蓮池と同じく、拝観料なしで会うことができる掘割状の池で、宝蔵を取り囲むような形状。
池畔に柳の木があり、案内板を見て驚いた。花札、歌舞伎、切手の題材としても有名な「柳に蛙」の舞台となった柳・・に、ゆかりがあるということである。有名人の友だちの友だち、みたいな感じがしなくもないが、それでも感慨深い。
千年も昔、この場所で、何度も失敗の末、ついに柳の枝に跳び付くことに成功したカエルを見た公家・小野東風は、カエルを敵対勢力に見立てた。今でこそ政権交代など不可能な弱小勢力にしか見えないが、油断したら負ける、と悟り、カエルを叩き落としたとか。
案内板に「柳ヶ池」という文字があったが、この掘割自体が柳ヶ池というわけではないかもしれない。
歌舞伎では相撲の立ちまわりのシーンとなり、小野東風は敵を池の中に投げ込む。