水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

玉川池(東京都町田)

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大学内の池だが、昔はスケート場や釣り堀だった時代も

玉川学園の正門にどーんと水面を構える。ふつうなら正門に据えられる銘板は、なんとここでは池の水上から突き出た島に設けられている。まさにシンボルとなっている池だが、歴史は大学よりも古い。
昭和初期の写真には玉川池でスケートを楽しむ人たちの姿、昭和25年ごろには釣り堀として料金をとって開放していた時期もあったとか。
大学が公開しているいずれの時代の写真にも、今と同じように池の真ん中に島が見られる。これほど大きな島がある溜め池というのは、じつはあまり一般的ではない。昭和初期にはすでにレジャー用として改造されていたのだろうか。
2014年に50年ぶりに水抜きと底さらいを行なった。農学部による生態調査も行われ、しっかり記録が残されたのは大学内の池という幸運のたまものだろう。
このとき教授だった人が子どものころの玉川池の水抜きを覚えていた。コイのほかウナギも獲れたエピソードも。鶴見川の水源のひとつとはいえ海までは30kmもある。ウナギがどういったルートで玉川池までやって来たのか不思議だ。
大学のホームページには玉川池のルーツについては記されていなかったが、過去にも水抜きが行われたことから溜め池だったと思われる。

クリスマスにはライトアップも行われる。

本学キャンパスは、東京および神奈川を経て東京湾に注ぐ鶴見川の水源地のひとつとなっており、「玉川池」と「奈良池」という二つの池を有している。正門のところにある玉川池には、モツゴ、ヌカエビ、アメリカザリガニ、ヨシノボリ、コイなどが生息。1950(昭和25)年頃には釣り堀として代金を取って一般に開放。しかし、釣れ過ぎたため、釣り堀としてはこの年限りとなった。また、ずっと以前の冬場には厚い氷が張り、玉川池の上でスケートができた。
(玉川大学オフィシャルサイトより抜粋。太字は筆者施す)
www.tamagawa.jp
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大学名が刻まれた銘板は、池の中に島を造って立てられている。まさに池は玉川大学のシンボル。

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