なぜ幻かよく分からない幻の池
標高
地元で「幻の大池」と呼ばれていたものが、後にオフィシャルの国土地理院地図に「白沢ノ池」と記名されるようになったとか。ふつう逆では?
標高1,460mにあり、現在はGoogleマップにも記載されている。
アプローチルートを探し、とりあえず池から一番近そうな小沢平の登山口へ。
登山口にあった二つの登山路マップ案内板のうち、ひとつに白沢ノ池の記載があった。ただし池へのルートは空白。
近くのカフェで聞き込み
情報収集のため、近くの山カフェへ。
壁には大岩魚の剥製が並び、地元の人たちが憩っている。
キノコ汁を注文し、待っているあいだ剥製を見てまわる。横の地図に目をやると、なんと白沢ノ池までの登山路が記されているではないか!
そのことを訊ねてみたら、場が凍り付いた。なんてことはなくて、ふつうに以下のことをおしえてくれた。
かつては釣り人で池まで行く人がいたので山小屋がルートを整備していたが、山小屋廃業後は管理する人もなく、おそらく道はなくなっているだろうとのこと。
新潟大学の先生が実験的に岩魚を放流したが、その後は繁殖することもなかったようだ。
なぜ幻か?
「幻ノ大池」と呼ばれていたのは、なぜ?
国土地理院地図にも出ていて、登山路まであった池。おまけに岩魚の放流まで。
池が消失したりすることがあるとか?
「そのへん、分かりませんねー」
以上だった。
聞き込みはここまで。一回目はこんなもんか。
空撮。さらに山頂近くに、二つの池
東白沢池と大白沢池という二つの山池が3km南西の景鶴山(けいづるやま / 2,004m)の頂上西側稜線近くにある。
登山路なし。積雪期に登山が黙認(?)されているのみ?
ルートがそもそもないので、どちらかというとこちらの方がマボロシ感があるかも。
平ヶ岳側からの空撮
景鶴山の尾根側からの初回の空撮アタックでは高度不足で池の姿を捉えきれなかった。
なんせこの池、幻というだけあって標高1,460mにある。ちょちょっと山を登ったぐらいで姿を拝もうというのが甘かった。
翌日、周辺の山では一番高い平ヶ岳(百名山・2,139m)に登った。往復10時間の山である。そして得た渾身の空撮写真がこれ。下の二枚はGoogleアースと電子国土の立体図を空撮写真とできるだけ同じアングルにしたもの。
白沢ノ池のある山間のたるみに神々しく陽光まであたっている。
同じアングルでGoogleアースではしっかり池が写っている。
高度は十分なはず。
それなのに、何度見ても湖面の輝きが見えない。ない。池があるべきところに、ない。
なぜだー!! と、あきらめきれず超拡大。
そうか、だから、マボロシなんだ・・。つづく・・。