西欧の遠近法や黄金比を取り入れたともいわれ、そのミステリアスな緊張感が面座する人の心に染み入る世界遺産、龍安寺の石庭(せきてい)。
世界的に有名なこの「池」は、築地塀に囲まれた閉鎖空間に白砂を満たして水をかたどり、五群十五の岩で浮かぶ島を表現している。
訪れたのは新型コロナウイルスが世界を一変させるとは想像もしなかった時期。庭に向かう縁台でじっと瞑想する外国人や、スマホを向ける外国人でいっぱいだった。
古い築地塀に長い年月で付着した苔とも汚れともつかぬ模様が、心を沈めていくと湖の向こうにのびる山脈に見えてきて、水墨画の仙境に迷い込んだような錯覚を覚えた。そこまで計算しての作庭だったのだろうか。
なお龍安寺には、ちゃんと水が溜まった立派な庭園池である鏡容池(きょうようち)もあるので、合わせて堪能したい。






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