【ぬまっぱらいけ。沼ッ原調整池。沼原ダム】
プール状のダムとしては日本初かつ世界最大級。
沼原池は沼ッ原湿原(ぬまっぱらしつげん)近くのくぼ地に、すり鉢状の穴を掘ってすっぽりとアスファルトで塗りあげて造られたちょっと特殊な貯水池。アスファルトフェイシングダムでは全国2位の長い堰体をもつ。というより池全体がぐるりと堤にまるめこまれている感じで、いわば山の上に超巨大なプールがあるようなイメージである。
役割としては揚水式発電の上部貯水池で、1km西側にある深山ダム湖を下位貯水池として水を行き来させている。電力関係者は深山湖を下池、沼原池を上池と呼ぶ。
下池をかたちづくる深山ダムの方もやはりアスファルトフェイシングダムで、全国二位の堤高をもつ。
沼原池は一見、取水設備が見あたらない。だからよけいにプールのように見える。実際に取水門はすり鉢の底の方にある。アスファルトの壁は落ちたら這い上がるのは大変そうだし、もし底にある取水門に向けて吸い込まれることを想像したら、なんともおそろしい。貯水池内は立入禁止となっているのも当然だろう。
池を見おろす高台に大きな駐車場とトイレがあり、沼ッ原湿原の入口にもなっている。山の上とはいえアクセス路はほぼ全線二車線路でクルマでもまったく問題ない。
下側から見た堰体。
駐車場と案内板。
マークした場所は駐車場。