かれぬま
涸れた沼の底でイケ妄想に浸る
長らく災害通行止めだった山王林道が開通したと知って、急きょ予定にドタイン。
日没へと陽が傾く中、山王峠の登山口から湯元・光徳線歩道をランニングアタック。
一応、看板では30分ということになっているけど、行きはすべて下りなので10分ぐらいで到着。うん涸れている。
かつてはどのぐらいのラインまで水が溜まっていたのだろう。湖底標高は1,600mほど。水深70mほどになれば、谷をはさんだ切込湖・刈込湖と連結して巨大湖になる。と、またイケ妄想。
それにしても、なんとみごとな湖盆地形。完全に山に囲まれている。名付けるならオロクラ湖か。水源となる於呂倶羅山(おろくらやま)から。
涸沼の水深を75mまで上げると、この架空の巨大湖はやっと蓼ノ湖を経て湯ノ湖の方へと水を落としはじめる。そんなことを考えているうちに、この沼底はどんどん夕暮れの影に包まれていく。
もう戻らねば。
山王林道は午後5時以降は通行禁止になるため、それまでにゲートを抜けないといけない。この林道の北側の入口は奥日光だが、終点は奥鬼怒。この林道が通行止めだと、クルマでも一日仕事の行程。バイパスしてくれるこの林道が通行できる期間は貴重なのだ。しかしとにかく距離が長い。出口のある終点まで一時間はハンドルとブレーキとの格闘になりそうだ。