水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

五色沼(群馬県片品)

ごしきぬま。
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『百名山』のなかで「悽愴な趣き」と評されている沼。

湯ノ湖側から前白根山を経て奥白根山を登頂するルートをとった深田久弥は、著書『日本百名山』のなかで次のようにこの沼について触れている。

前白根山から一たん下って火口原らしい平らな草地へ達するが、その途中眼下に五色沼が見おろされる。『日光山志』に魔ノ海と名づけられている火口湖で、四周山に囲まれた深い湖だけに、何か悽愴なおもむきがあって、それが魔を感じさせたのであろう。
(深田久弥『日本百名山』37<奥白根山>)

深田が見た時代から半世紀、今ではすっかり浅くなって魔ノ海と呼ぶには明るすぎる気がした。一日に五回、水の色が変わるともいう。「火口湖」と記されているが、正確には火山活動由来の堰き止め湖のようである。
アプローチは登山しかなく、湯ノ湖側から登るルートと、菅沼から登るルート、丸沼からロープウェーを経由するルートの三つがあり、スタートもゴールも水辺の名づくしであるのは心躍るものがあるが、いずれも往路は2時間は歩かねばならない。
五色沼は水ぎわに降り立つこともできるが、すり鉢の底にあるので下りていくだけで30分。帰りは登り坂で50分。
菅沼口登山路ルートについては弥陀ヶ池の項に記載。

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左から五色沼、奥白根山、弥陀ヶ池

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弥陀ヶ池畔の分岐と案内版。五色沼へのルートも記されている。


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菅沼登山口の案内版。


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奥日光の水辺めぐりマップ ver3.02。水辺遍路謹製。

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