水辺遍路

訪れた全国1万1,700の池やダムを独自の視点で紹介

塩の池・染の池・洗濯池・御府水(山梨県早川)


「奈良田の七不思議」の池

日本第二位の高峰である北岳登山の拠点にもなっている奈良田集落は、かつての秘境であり深山幽谷をひたす奈良田湖を従えている。
この人造湖の右岸にある奈良田八幡社公園の一角、山の斜面を覆う樹林との境目に苔むして、やや角の残ったゴロタ石に囲まれた小さな水たまりがあった。これが「塩の池」といって「奈良田七不思議」のひとつ。
奈良田はその名のとおり奈良時代の女帝・孝謙天皇(第46代・奈良王)が病気治療のため退位してこの地に逗留。回復後に奈良の都に戻り女帝として復位し、快僧・道鏡とともに権勢を振るったというのが人口に膾炙した歴史だ。
彼女が奈良田に滞在した八年の間に四つの池で奇跡を起こし、それが七不思議として今に伝わる。四つの池のうち洗濯池と御府水については訪問時には所在は分からなかったが、塩の池と染の池は(おそらく復元されたものだとは思うが)見ることができた。


塩の池へのアクセス

「南アルプス公園線」の終点と奈良田湖

山梨県道「南アルプス公園線」は早川に沿って南北に長い渓谷を延々と50kmものぼっていくどんづまりの道である。マイカーはダム湖のある奈良田が終点。
ここから先は夏期はマイカー規制、冬期は閉鎖なので事実上、年間を通じてマイカーで進むことはできない。自転車も通行禁止であり、シャトルバスかタクシーの利用となるが、塩の池へのアクセスには問題ない。登山者用駐車場にクルマを停め、目の前に見える吊り橋めざして歩きだそう。

まだ薄暗い早朝、奈良田湖畔で発車を待つ南アルプスの登山口行きのシャトルバス(2024年秋)

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歩行者専用吊り橋(塩見橋)

奈良田湖を横断しており、対岸の発電所やマイナーな笹山登山口への通路として利用する人がぽつぽついる感じ。

奈良田八幡社

すぐ後ろは南アルプスの主稜線へと駆け上がる斜面。樹林に囲まれるように赤い鳥居が見えた。
手前は小広場になっており七不思議が記された案内板や石碑がある。


公園横の発電所



 

奈良田の七不思議

案内板

染の池

復元池であろう。塩の池と形態は似ている。

塩の池

製塩の記念碑が立っているので、伝説どおり、ほんとうに塩がとれたようだ。
碑によれば「陸塩」が国内で製塩されたのは驚くことにここ奈良田と信州大鹿村の二ヶ所だけだという。
大鹿村といえば不思議な池が点在する山奥の集落。塩と池とミステリーに何か通底するものはあるのか。


案内板

ダム施設案内図

総合案内板

奈良田温泉の駐車場にあった。

遊魚規則



 

湖畔の登山者用駐車場

駐車場の入口

登山者など暗いうちに来るクルマは入口を見過ごして通り過ぎてしまいやすい。看板のところをUターンぎみに右折し坂を上る。

駐車場

未舗装だがフラットで広い。簡易トイレが設置されている。


シャトルバス待機所(乗車可能)


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マップ

池さんぽマップ

Googleマップ