【みしまだむ。見島ゆりや湖】
海上の沖合からランドマークのように見える離島ダム
本土からおよそ50km離れた日本海に浮かぶ孤島の見島。島名が冠せられた見島ダムは、まさに島の生活を支えている。上水道、農業用水の供給と洪水調節を担うだけでなく、ダム広場はイベントに活用され、緊急時にはヘリポートにもなる。
横に長い重力式コンクリートダムの天端からは海と農地が見渡せる。湖名の「見島ゆりや湖」は変わった名だが、ここ見島名物のユリヤ貝にあやかっている。
最新型の渡船の名も「ゆりや」。じつはダムができる前の見島に仕事で行ったことがあるが、そのときの船は揺れに揺れて大変だったが、新鋭船は快適そのもの。
見島ぜんたいが見渡せるほどの海上の沖合いからも、見島ダムの白い堤体は存在感たっぷりに横たわっていた。
釣りをしてみた
湖面へのスロープがあったのでルアー釣りをしてみた。アオコがたまっており、水質の維持が難しいようだ。
ルアーを通してみたが反応なし。目視できた魚も特になし。
バックウォーター側
護岸
流れ込み側は石を積み上げた護岸。底まで石が敷かれている。
亀のオブジェ
石を積んで造られた亀のオブジェ。
たぶん、亀だと思う。といっても、見島には「カメ生息地」として国の天然記念物になっている野池があって、その連想がなければ亀には見えなかったかも。
流れ込みの先にもうひとつの堰堤
砂防堰堤のようなダムになっていて、こちらにも貯水。
水の色はかなり違う。
堰体
天端は徒歩で入ることができる。海がよく見える。
亀の池
堰体下に「亀の池」なるものがある。見島では近くの片くの池のクサガメ、イシガメが天然記念物になっていることもあって、亀の保護熱があるのかも。しかし現在、鬱蒼とした林に囲まれていて、どうなっていることか。
似た形態の池が近くにもあることから、ダム建設時に新造したものではなく、もともとあった池を流用したものと思われる。下の写真で堰体直下の鬼ヨーズのデザインの少し下に見えるのが亀の池。堰体の右手の道路わきにも似た形態の池が見える。
設備
左の写真にある浮いている機械は水を循環させるためのもの。水の浄化を担っている。
集水域と水量が少ないので水質の維持が大変そうだ。
八町八反
ダム下には見島最大の水田地帯である「八町八反」が広がる。
駐車場・トイレ
ダム左岸側に駐車場、トイレあり。
空から見た見島ダム
限られたスペースの中で湛水域をできるだけ確保するための長い堰体。かなり横長の貯水池になっている。
見島のアイコン「鬼ようず」
鬼ヨーズは見島に伝わる巨大凧の伝統的なデザインであるが、ダムのこんなところにも。
案内坂とダムカード
お、ドアのこんなところにも鬼ようずが!
見島全景
見島ダムへのアクセス
萩港発の朝の船便に乗れば、見島ダムをゆっくり見ても日帰りで萩港まで戻ることも可能。
ダムには港から徒歩で行った。港周辺の集落にコンビニが一軒あるので飲み物や食料を調達できる。
見島へのアクセスについては「片くの池」の項に記した。