まがわだむ。真川調整池。
国内現存六基のバットレスダムのひとつ。巨大人造湖であり百名山・薬師岳の登山口にある有峰ダムの裾には二つのバットレスダムがある。
堰体まで行くことは可能だが、登山路で一時間ほどかかるそうだ。現役稼働している水力発電用のダムにクルマが通れる管理道がないというのは不思議な気もするが、常駐ではないにしても、職員もやはり徒歩で通っているのだろうか。
古い時代に造られたとはいえ、さすがに徒歩で大量の鉄骨やコンクリ材料を運んだはずもなく、調べてみるとダム建設時には鉄路が敷かれていたらしい。廃線マニアの心もくすぐりそうである。
ダムへのルートがどの登山口か分からなかったので、広い駐車場のある、あわすのスキー場から登っていくコースを登ってみたところ、龍神の滝めあてのハイカーが少なからずいた。なかにはパラグライダーを担いで、上から飛行する強者も。
20分ほど歩き百軒滑(ひゃっけんなめ)と呼ばれる、ぬるっとした渓相の沢に出た。この先300mほどで龍神の滝があり、さらにその奥700mで真川ダム。
あいにく天候がすぐれずダムはのぞめそうになかったので、中間地点あたりからスキー場にそれて空撮で地形把握を行うことにした。老朽化に伴う機材入れ替えのため、主力機のラストフライトとなったが、入れ替えに伴い通信ケーブルを忘れてしまい、クルマまで走って往復する羽目となったが、雲のあいまから捉えた近代土木遺産のバットレスダムは荘厳ささえ感じた。