水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

こがれ池(三重県南伊勢)

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インレット側に長くのびる湿地帯が豊かな生物多様性を育む。

海までわずか250m。鵜倉半島の付け根に位置し、インレット側には湿地帯が広がっており、多様なトンボの自生地になっている。吐き出し側にコンクリート護岸のようなものも見えるが、完全な人造溜め池ではなく海跡湖ベースか。
池の名が興味深いが由来は分からず。現地の案内板には「コガレ池」とカタカナ表記も見られた。
池岸の一角を水産会社が占めているところが景観的には惜しい気もするが、これをのぞけば高知県の蟹ヶ池に似て野性味のある水辺だ。蟹ヶ池もまた半島にあり、ベッコウトンボという希少トンボの生息地になっている池である。
トンボが好む環境は、池としては末期の状態といえるかもしれない。流入土砂で池底が浅くなって水生植物が繁茂し、やがて陸地化して池は消失する。池の貯水能力とは相反するものなので、トンボが喜ぶ池が少ないのは人間の都合上、しかたがない。
アクセス路は二車線で、未舗装の駐車スペースあり。

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駐車スペース


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現地の案内マップ。かさらぎ池のほか、「コガレ池」の記載も見える。


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マークした場所は、駐車スペース。