水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

鏡が池(群馬県安中)

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片葉の葦(あし)の伝説が記された案内板。後ろのアシは方葉になっている?

水面も見えない鏡ヶ池と、片葉のアシ伝説

これほど「鏡な感じ」が皆無の「鏡ヶ池」というのも見たことがない。
畑が混在する古い住宅地の中にアシがぼうぼうに生えた一角がフェンスに囲まれているだけ。こんな池だと下調べしていなかったら気づかず通りすぎてしまっただろう。
片葉の葦(あし)の伝説が残る。アシの片方にしか葉が出ないという不気味な話は全国各地に残されているようだが、片葉になる理由に統一性が見られないところがおもしろい。
アシが片葉かどうか見るには、アシが密すぎる。伝説のアシが怖くて誰も刈ろうとはしないのだろうか。
よく見ると池の奥に凄みのあるオーラを放った社や、路地をはさんだ向かいには「伊勢殿」と刻まれた祠も。
伊勢殿(伊勢三郎義盛)は源義経の家来。そんな由来で、義経の愛人にして絶世の美女、静御前のお墓があると聞いたような気もしたが、はて見つからず。
伊勢三郎義盛の館跡も近くにあるというが、なんせ狭い路地。観光用に駐車スペースが用意されているわけでもないので、クルマだとゆっくり探すこともできず。

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ほとんどフェンスに囲まれたアシ場にしか見えない


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池の前と横にある祠


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アプローチ路。電柱の奥にあるのが鏡が池


もちろんのごとく、Google マップには池として記載されていない。マークした場所は池の案内板のピンポイントな位置。