水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

イモリ池(新潟県佐渡島)


「ジャバミ」・・その名が表すものは

白雲台登山口の交流センターにあった大佐渡の山マップに、「ジャバミ」という三角点の近くに、カツボラ池、メット池、イモリ池という三つの池が出ていた。(下写真)
カツボラにメット・・そしてジャバミ・・この不思議な名前に誘われるように現地を訪れた。


 

イモリ池は見つかったけど

三つの山池へのアクセスは、石花登山口から登山道を使っての山行となる。
イモリ池は、ほぼ登山路沿いにあるが、木々に囲まれていて、水辺に出るには少々の藪漕ぎが必要そうだった。(下写真)


 

ジャバミと蟻塚?

三角点はどこに

地図上ではイモリ池に隣接(あるいは同一?)しているように見える「ジャバミ」の方はというと、分岐ルートも見あたらなかった。
地図とGPSではイモリ池の直近、登山路が直角に折れ曲がっている地点のそばに740.7mの三角点があるが、空撮してみても三角点の存在を感じさせるような地形ではなく、わりと広い平坦な弛みとなっていた。(下写真では中央下にイモリ池。奥が大佐渡の脊梁)


蟻塚状態

登山路のこの直角に曲がった部分がちょっと曲者で、地面一面に足の踏み場もないほど蟻が湧き出ていて凄い光景だった。「ジャバミ」という地名と関係があるのか分からないが、じつに無気味ではあった。
ただ、この登山路にはもう一ヶ所、同じように蟻塚状になっている場所があった。あろうことか、そんな場所で足を滑らせ背中からコケてしまい瞬時に蟻人間。一皮むくと、ほんと真っ黒。

 

本土側のジャバミ

佐渡島ではないが新潟県の本土側(柏崎)に、蛇喰沈砂池という「ジャバミ」の名を持つ池がある。
三重県にも「蛇喰池」があるが、読みは「へびくいいけ」。
地名としての蛇喰(じゃばみ)は新潟に複数見られ、他県にも分布。地すべり地形を示す隠語という説も。

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全国の動物をバベ(喰)る池

全国に点在する動物を「喰(バベ)る」名をもつ池を集めていることもあり(下図)、「ジャバミ」はかなり気になる地名なのだ。



 

ジャバミの地形空撮

少し引いて撮影。イモリ池は少し遠くなり木々に隠れて目視できない。後ろはマトネの稜線。その手前の小ピーク(少しハゲがある丸い頭)の右側直下にメット池がある。


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池さんぽマップ


 

Googleマップ

Googleマップや国土地理院マップにイモリ池、メット池の記載はないが、空撮写真、航空写真をもとにそれぞれの池の正確な位置をプロットした。