水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

宜名真ダム(沖縄県国頭)

ぎなまだむ。

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手前が吐き出し側だが、明確な堰体構造は確認できない

沖縄最北ダムの謎。

アプローチ路が近くを通るものの、木々に囲まれて目視では池を見ることができなかった。もっともそれは想定内だった。下調べ段階でも写真などがまったく出てこないばかりか、信頼できる情報源のものでも内容が混乱している感じだったので、一筋縄でいかない池であることは覚悟していた。
データとしては堤高17.6mで沖縄最北のダム。農業用のダムということであるが、驚いたことに堰体といえるような構造物は空撮でも確認できなかった。溝地形に水が溜まった池か、土砂ダムのようにも見える。
取水設備や洪水吐、護岸補強など人工的な要素がまったく見あたらないのも妙だ。
場所を間違えたわけでもなさそう。なんせ沖縄最北のダムで、北東250mのところに小さな池があるだけで周囲にこれといった池はない。ここを「宜名真ダム」と明記している地図だってある。
Googleマップの航空写真では完全水抜きをした状態が映し出されている。ということは水を抜く方法がある可能性が高い。
航空写真のリバーチャネルをたどると、池の最北部の西側に流れ出しているらしい。ただ地図上の流出河川の位置と一致しない。謎だらけの池である。
アプローチ路は舗装林道で、ダム手前部分のみダート。

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堰体にあたりそうな部分にコンクリートなどの人工物はない。下はリバーチャネルの流出口にあたる部分
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アプローチ路は狭い舗装林道。右は宜名真ダムへの分岐
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マークした場所はダムへの分岐。