大名屋敷の庭園池に、なぜ水田が?
玄宮園(げんきゅうえん)は彦根城内にある大名屋敷の庭園で、池が中心構成要素となっている。建物の方は楽々園と呼ばれる。両方合わせて「玄宮楽々園」という登録名で国の名勝にも指定。
築造は大河ドラマでも有名になった井伊家。
池には島と九つの橋が架けられており、江戸時代の絵図からも壮大なスケールの庭園池であったことが伺える。池には四つの島と魚躍沼などがある。池の水は湧水を水源とする外堀からサイフォンで引き込んでいたようだ。
また、池の護岸方法に趣向が凝らされており、試掘調査では州浜や石組みを巧みに組み合わせていたことが分かった。現在の復元護岸は調査が生かされている。
庭園池でありながら、インレット側には水田が設けられていたことも絵図や発掘から明らかになっており、実際に稲を植えたかたちで復元されている。水田は神事や、領主みずからが田に手を入れる政治的な演出に使われていたと現地の案内板で知った。全国の大名屋敷の庭園池で、こういった水田が見られるという。
紅葉の季節には時間限定でライトアップも。入場有料。










マークした場所は釣りスポット横の駐車場。