鎌倉幕府の鎮守・鶴岡八幡宮の境内にある三つの池のひとつ。生き物の命を憐む仏道を体現した放生池としての機能をもつ。
源氏池と平家池を合わせ源平池と呼ぶように、両池は通水している。
鎌倉幕府開幕とともに造られたのだから、シンプルに源氏池と命名するのが勝者の常だが、敗者・平家の名も入れて放生池としたのは、源平合戦を通じて流された多くの血を弔う心なのか、平家の怨霊を怖れたのか。
今、池畔に美術館も立ち瀟洒でスマートな洋風の平家池に対し、源氏池は鶴岡八幡宮の寺社池としての威厳にあふれている。
赤い太鼓橋にはリスがいてびっくりしたが、横浜、横須賀から鎌倉へリスの生息域は広がっていて問題になっている。
岩井俊二監督の映画『花とアリス』では、アリス(蒼井優)が別居する父親(平泉成)と久しぶりに会うシーンのロケ地となった。