紅葉の名所「月山山麓の地蔵沼」という言葉がネットでは多く見られ、Google マップでも「地蔵沼」と記載されていることからやや混乱気味だが、「月山山腹の地蔵池」とするのが現実に即していようか。
必ずしも決定打とはいえないが現地の案内板には「地蔵池」と記されている。ただ500mほど南に五色沼があり、この近さで沼と池の混在はちょっとスッキリしない。ただ、月山の山池は他にも沼と池が混在しているものもあり、地域的な特性とも考えられる。
水生植物が浮島となって沖までせり出していることなどから、形態としては天然の沼沢のようだが、岸の一角に吐き出しを板止めしたと思われる、溝を切った石造りの礎が二つあった。ため池として活用した時期もあったとすれば、もとは別の名の沼だったものが地蔵池に転じたとしてもおかしくない。そもそも、わざわざお地蔵さんを祀るぐらいだから、腰を据えて調べれば池にまつわる伝説や来歴が掘り出せるかもしれない。
小さな日本産淡水魚と思われる魚の魚影が濃く、水面を爆ぜるようにせわしく泳ぎまわっていた。キャンプ場が隣接しており、駐車場は池のすぐ近くにある。アクセス路も走りやすい方だろう。
ブナ林に囲まれているので、紅葉の季節は目を疑うほどの絶景が広がることだろう。
同名類名の池としては、北海道苫小牧にヘラブナ釣りができる地蔵沼があり、埼玉県大宮に地蔵堀、ほか淡路島や名古屋に地蔵池がある。
マークした場所は地蔵沼池畔のキャンプ場駐車場。