毒ガス製造の極秘の島がウサギの島に
瀬戸内海に浮かぶ大久野島には第二次大戦中、大日本帝国陸軍の毒ガス研究所があった。当時はきっと、肯定もしないが否定もしない存在だったことだろう。
そんな島も今はウサギが縦横無尽に歩きまわるポップな離島として人気。しかしこの小さな島になぜ700羽ものウサギが?
毒ガスとウサギとくれば・・
想像できるのは毒ガスの動物実験用に持ち込まれ、敗戦によって生き残ったサバイバーたちの子孫?
これがウサギでなければ戦争のダークな生き証人になっているところだ、なんて思ったがそれは間違いだった。
確かに戦時中に動物実験用にウサギも飼われてはいたが、現在、島内を闊歩しているウサギたちは昭和の高度経済成長期に、観光用に放流されたものだという。
ウサギの島の意外な現実
渡船も券売所もウサギテイストに統一され、ウサギマニアにとっては聖地か?
しかし現実のウサギは奈良の鹿と同じく、けっこうゲンキン。
上陸直後こそ、すり寄ってくるウサギにうっかり心ほだされそうになってしまったが、エサをくれないと分かると、ぷいっと行ってしまった。
中にはイノシシよろしく突進してくる欲深なウサギもいたりして、一瞬、身構えてしまったり・・。
現代人は自分に向かって突進してくるものに慣れていないのだなあと実感する。
毒ガスの島の池
さて、この島にも池がある。わずかな平地の扇頭部に二段の溜め池構造をもつ池。毒ガス研究室の建物の裏手にあり、何らかの形で毒ガスの製造に寄与していたと思われるが、現在も立入禁止となっている。
オモシロ看板
池看板ではないのが残念だが、島内の各所に設置されたこの看板。
全国の池でいろいろな看板を見てきたけれど、ふれあい禁止というのは初めて見た。
アクセス
大久野島へは竹原の忠海港から渡船で10分の船旅。池は港から徒歩数分。
案内板と駐車場
忠海港に無料駐車場と公衆トイレあり。
Googleマップ
マークした場所に池がある。ただし立入禁止。