無量光院跡。
北上川のほとりにある道の駅・平泉から西へ商店や民家が並ぶ生活道を400mほど歩くと、とつぜん視界がひらけ大きな池が現れる。道路と水面が同じぐらいの高さで、特段に堤のようなものはない。底が見えるほど浅いので、巨大な水たまりのうようでもある。
しかしこの梵字が池は、極楽浄土を再現せんと京都・宇治の平等院鳳凰堂をモデルに奥州藤原氏が平安時代末期に建立した無量光院の跡地だと知れば、水たまりなどと失礼なことは言ってられない。
さらに世界遺産の構成要素にもなった。「池泉・樹林・金鶏山山頂と関連して仏堂を周到に配置することにより実体化した理想郷の光景」という名目。池の背景の金鶏山も世界遺産。
マークした場所は道の駅・平泉。