あかぬま。
磐梯山噴火による凄絶な山体崩落の震源地。
明治21年(1888)の磐梯山噴火で、岩なだれをともなって大崩落した山体の火口原にある強酸性の沼。
底に堆積した水酸化鉄のため浅い部分が赤色に見えるため「銅沼(あかぬま)」の名がついた。五色沼の水源にもなっており、似た性質をもつ「銅沼系湖沼群」を形成する。
スキー場下に登山者用駐車場があり、そこからスキー場の斜面に沿って登っていく。半時ほどでリフトの終点駅のテーブル状の小さな台地に出る。ここからは眼下に雄大な桧原湖を見おろせる。
ここからは森の中に分け入る登山道を進む。雨後だったので、赤い火山灰質の泥に靴が沈み込み難儀したが、それ以外はいたって歩きやすい道である。
15分ほど歩くと、とつぜん視界が開け、えぐり取られたような断崖にぐるりと囲まれた銅沼が姿を現した。
沼のあった場所は、明治時代までは小磐梯山というひとつの立派な峰だった。その山がまるまるひとつ崩れ落ちた震源のような現場が、この沼である。山があったころであれば、ここは地下650m、山の胎内奥深くだったはずだ。
銅沼は、裏磐梯スキー場から徒歩45分。2016年NHKの「ぶらたもり」で紹介されている。
マークした場所は登山口駐車場。
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