水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

藤倉ダム(秋田県潟上)

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国の「近代化遺産」指定の第一号となった水源ダム

秋田市民の生活を支える水がめとして明治時代から70年間に渡って活躍した水道水源池。
平成5年に重要文化財指定を受け、遊歩道などが整備されている。
古い堰体は間口の広い洪水吐をセンターに配し、その上を通る管理橋は赤い鉄橋。ダムサイトに生えるアカマツと、小ぶりながら静謐な貯水池とあいまって、じつに絵になる景観である。
堰体の隣には岩盤を削り込んだ水路があり、流量調節や林業の丸太を流すのに使われたという。
下流側に藤倉記念公園の駐車場あり。遊歩道の起点となっている。また、この公園の敷地はかつての沈殿池を埋め立てたもの。
アクセスは二車線路で快適。
また、県庁所在地の古い水道水源として重要文化財指定されているものに、布引五本松ダム(兵庫県神戸)と旧美歎水源地(鳥取県鳥取)がある。布引五本松ダムは日本初の重力式コンクリートダムでありながら、今なお現役!

bunbun.hatenablog.com
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秋田市オフィシャルサイトより引用

近代化遺産「藤倉水源地」
藤倉水源地は、秋田市内への飲料水、防火用水供給のため、明治36年(1903年)に建設が開始され、同40年(1907年)に一部給水を開始、同44年(1911年)に全施設が完成しました。以来、市民の水がめとして、約70年の間、秋田市民に清涼な飲料水を供給し続けました。
しかし、その後の拡張工事で、給水のすべてが雄物川からまかなわれるようになったため、昭和48年に藤倉ダムは取水を停止しました。その後、市民からは長らく忘れられたような存在となっていましたが、平成5年8月17日、国の建造物の重要文化財「近代化遺産」に全国で初めて指定され、再び脚光を浴びることとなりました。
さらに、平成19年には給水を開始してから100周年という節目の年を迎えています。


マークした場所は、藤倉記念公園の駐車場。