狂おしいばかりに複雑に入り組んだリアス式海岸が広がる浅茅湾(あそうわん)。その入り江のひとつの谷戸地形に深く貫入した人工池らしき池を見つけ行ってみた。
入口はあそうベイパークというオートキャンプ場のアクセス路で、道沿いに池がある。現地の案内場には「溜池」と記されており、重連のかさね池状で底は浅くヨシ群落が岸に。
石積み護岸の形態など、対馬における海岸近くの溜め池に共通して見られる特徴を有しているものの、一部の護岸は崩れていた。
対馬の淡水沼沢の自然環境が保全および観察用の池になっていて、絶滅危惧種のヒヌマイトトンボ、シオアメンボをはじめ43種のトンボ類も生息。
海とは通水部に水門が設置されており、海水の逆流を防いでいる。
入り組んだ地形が生み出した浅茅湾は年間を通じて波や風もなく、離島ではありえないようなカヤック天国。レンタルカヌー30分300円。
池の目の前の海岸はサザエ、アサリなどの禁漁区。水ぎわをのぞきこむと、確かにサザエの貝殻がたくさん転がっていた。
マークした場所に池がある