水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

繩地の池(仮称)(静岡県河津)

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かつての金鉱山近くのナゾの池。

河津桜で有名な伊豆南部の河津町。
河津は池がないなあと思いながら地図を眺めていると、南部の海に近い山の斜面に不思議な池を見つけた。航空写真から採掘場跡の池、つまり丁場湖であろうかと目星をつけ、おもしろい景観もあろうかと、わくわくして現地に乗り込んではみたが、ちょっと違う。
丁場湖といえば、その廃墟感もあいまって最近、人気急上昇中。観光地としての価値が注目されるほどになってきた。
マンションが縦にすっぽり入ってしまうほど垂直に深く掘られているのがその特徴だが、この池はどうも勝手が違う。下に丁場湖の例を二例挙げておく。


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この池、現在はフェンス、有刺鉄線、鋼鉄ゲートで閉ざされているが、判読できる看板類もなく、どういう名の施設だったのかヒントがなかった。
草の生え具合から放棄された採石場跡である点は間違いなさそう。しかし池の方は素掘りの跡というよりは、スロープ護岸や流れ込み部、取水設備のようなものも設けられ、洪水調整池の特徴を持っているように見える。
池の道路側をつぶさに見ていくと、ところどころに石組みがボウボウの草のあいだから見えた。
池尻と思われる場所の石垣は一段と高く、その足もとには、あまり直視したくない雰囲気の人工物が。


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石垣なのか岩盤なのか判別が難しい部分もあるが、その足もとに、木製の扉のような、祠のような・・。
木の具合からそんなに古いものでもなさそうだけど、怖くて、じっと見ることができない。
じつはここ、江戸時代から昭和初期にかけて稼働した縄地金山の近くだったりする。
もう少し調べたら何か情報が出てくるかもしれないが、今回はここまで。
アプローチ路狭くカーブミラーがないので、対向車に注意。


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アプローチ路とゲート
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